汗疱(かんぽう)とは、手足の指の間などに小さな水泡や湿疹ができて治療のため塗り薬を使ってもなかなか完治しない!という症状を持っています。
ここでは、そんな厄介な汗疱の治療で使う効果的な塗り薬をご紹介するとともに、きちんと治療をすれば汗疱が破れたあとの湿疹も完治するのかなど、汗疱にかかっても焦らずに対処できる方法を挙げてみましたので、症状に気づいたら一度試して、不安を解消していきましょう。
汗疱ができる原因と発生しやすい季節
汗疱は春から秋にかけて「ちょっと暑いな」と感じるくらいの季節に発生しやすい症状で、皮膚の外に流れ出るほどの汗ではない少量の汗が皮膚の内側に水分として溜まってしまうことや、角質が溜まって汗腺をふさいでしまい汗が外に出づらくなってしまうことが原因といわれています。
最初は自覚症状があまりないのですが、水泡がつぶれたあとの湿疹はたまらなくかゆく、また一度発生すると繰り返しできてしまうといわれており、症状の緩和に使う塗り薬や湿疹が完治するのかといった治療の方法はあまり知られていないんですよね。
また、汗が出やすい夏場よりも少し涼しい春や秋のほうがよく発生するため、水虫やアレルギーと間違えてしまい、効果のあまり出ない塗り薬を治療に使ってしまいがちです。
それでは、「汗疱」の治療にはどんな塗り薬を使うと良いのでしょうか。
汗疱の治療に使う塗り薬ってどんなもの!?
汗疱は汗疹(あせも)や水虫と症状が似ており、間違いやすい症状のためなかなか判断の難しい症状なので、皮膚科で診断を受けるのが一番の方法ではあります。
とはいえ、時間がなくてなかなか病院に行けない、かゆすぎて今すぐかゆみを止めたい、という時には市販薬でも効果の高いものがいくつかあるのでご紹介しますね。
おススメはステロイドなしで安心のコーフルA
薬局でも薬剤師さんなどに必ずすすめられる汗疱の塗り薬が「コーフルA」です。ステロイドが入っていないため、赤ちゃんからお年寄りまで安心して使え、また薬効にきちんと「汗疱」と書いてあるので効き目もバツグンなんです。
実際に使ったことがある方にも、「コーフルA」が一番治ったという評判が高い塗り薬なので、辛い汗疱の症状に悩んでいるときには一度試してみてくださいね!
大人の酷い症状にはステロイド系
あまりにかゆみが酷いときは、皮膚に直接効果があって体の中には刺激の少ない「アンテドラック系」といわれるステロイド入り塗り薬「オイラックス」などがオススメですよ。
子供の汗疱には「非ステロイド」の塗り薬
ただ、お子さんの症状の場合はステロイド入りよりも「ムヒベビー」や「ワセリン」の塗り薬を使用しつつ、早めに医師の診断を仰いだほうが確実といえます。
ちなみに、汗疱で皮膚科に行くと、かゆみを止めるためにもステロイド入りの塗り薬が処方されることが多いですが、それなりに強いステロイドの塗り薬を使っても一時的な症状の緩和になってしまい、繰り返し症状が起こってしまうケースも多いそうです。
汗疱の湿疹は完治するの?
「汗疱」は汗をかかない冬場を迎えると一時的に症状が緩和したりもするので、つい完治しないまま症状が治まると治療を忘れがちになってしまうんですが、繰り返し汗疱を発生させないためにも継続的に治療して完治することが望まれます。
ただ、塗り薬だけだとかゆみが治まったり水泡が消えたら使わなくなってしまうし、ステロイド入りの塗り薬を処方された場合、症状が緩和されてからも使うのはちょっと怖いですよね。
繰り返しやすい汗疱を完治するには、塗り薬とあわせて角質を溜まりにくくするなど、体の中から汗疱の出来にくい体質へ改善をはかる必要があります。
そのため一番に必要なものは肌の再生に必要な栄養素の摂取なんですが、その中でも特に新陳代謝を高めたり、汗疱の水泡や湿疹など炎症を起こす原因を体から追い出してくれる「ビオチン」をたくさんとりましょう。
「ビオチン」は豆類や鶏・牛のレバー、海苔などに多く含まれており、そのほかにもビタミンB、Cや亜鉛を多く含む野菜や果物をしっかり摂る食生活を守ることが汗疱の湿疹を完治させる効果的な方法なんですよ。
水泡を潰すとかゆみを帯びた湿疹ができてしまうので、水泡を潰さないことも大切なので、患部を触らないこと、清潔に保つことを心がけましょうね。
参考:汗疱(かんぽう)ができる原因とは?指や足の症状の違いはあるの?
シャンプーやリンス、「銀歯」が汗疱の原因になることもある!?
汗疱は基本的に「汗」のかたまりが水泡の中に入っているので、汗をまったくかかなければ予防になるのですが、そういうわけにもいかないですよね。
汗には、体内で吸収したさまざまな成分が含まれているんですが、実はその中に当たり前のように日常生活で使っているけれど汗疱の原因になってしまうものがいくつかあるんです。
たとえば、普段使っているシャンプーやリンスの宣伝で「シリコン配合」という言葉を耳にしたことはないでしょうか。このシリコンが手や足の間などに残っていたり皮膚を通して吸収されると、アレルギーの原因になり汗疱となるんですよ。
また、最近では汗疱の原因が、実は歯の治療で2000年代以前に多く使われていた銀歯の材料に含まれる「水銀」にあると指摘されています。
口腔内の金属を除去し、アレルゲンを 含まない材料に置換する方法が効果的な場合がある。
この水銀は基本的に健康に大きな害は与えないということで使われていたのですが、金属アレルギーがない方でも銀歯から少しずつ体内に吸収されて蓄積された水銀の成分が汗とともに外側に排出されて汗疱の原因になるというわけなんです。
実際、銀歯を別の水銀を使っていないもので治療しなおすと汗疱が治った、という方も多数いて、現在では水銀を使用した虫歯治療は行っていないそうなので気になる方はこの機会に銀歯を交換しておいたほうが良さそうですね。
まとめ
汗疱の治療で使う塗り薬や、湿疹が完治できるかということについて参考になる情報をまとめてみました。
水泡ができて潰れると痒くなり辛い症状が繰り返すといわれている汗疱は、効果的な塗り薬「コーフルA」などを使うと緩和され、食生活や日常使うシャンプー・リンスなどを少し変えてみることで十分完治が望める症状です。
原因と治療に使う塗り薬の知識をきちんと把握して悩みから開放されましょうね。