夏はアウトドアが楽しい季節です。でも、草木が多いところには危険が潜んでいます。それは、「ハチ」です。夏から秋にかけて、ハチは活動的になります。それに伴い、人が襲われるケースが増加してきます。
今回は、「ハチに刺された時」についてお話ししていきます。
蜂に刺された時の症状や対処法は?
夏になると活発になる蜂。蜂と言っても種類はたくさんいて、蜂に寄っても重症度が大きく変わってきます。
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こちらが何もしていない状態だったとしても突然蜂は襲ってきたりします。人間を刺すハチの特徴や症状・対処法についてお話ししていこうと思います。
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スズメバチ・アシナガバチ
スズメバチには、オオスズメバチ、キイロスズメバチなどがいます。体長は大きいものだと40㎜もあります。
攻撃的な性質を持っているので、最も刺激してはいけないハチです。アシナガバチはその名のとおり、長い後ろ足が特徴。セグロアシナガバチなどがいます。体長は大きいもので26㎜ほど。スズメバチほど攻撃性がありません。
症状
個人差はありますが、患部が赤く腫れ、激しい痛みを伴います。1週間程度、腫れが残る場合も。また、後述する「アナフィラキシーショック」を起こすこともあります。
対処法
- まずは患部を流水で洗います。ハチ毒は水に溶けやすいので、毒を薄めることができます。
- 次に、患部から毒を出します。指で患部をつまみ、血と共に毒を絞り出します。この時、口で吸い出すのはNG。口の中に傷があった場合、そこから毒が入りこむ危険性があります。アウトドア専門店で販売している「吸引器(リムーバー)」で吸うのもおすすめです。
- その後、抗ヒスタミン系成分を含むステロイド系軟膏(市販の虫さされの薬)を塗り、保冷材などで患部を冷やします。
ミツバチ
ニホンミツバチ、セイヨウミツバチが代表的です。体長10~15㎜と小さく、攻撃性は上記の2種よりも低いので、余程の刺激を与えない限り刺される心配はありません。
症状
可愛いミツバチも、人間を敵と見なした場合は容赦なく刺してきます。刺されると、患部が赤く腫れ、痛み、強いかゆみを伴います。
対処法
ミツバチの針は、患部に残っている場合があります。まずは、この針を取除きます。針の根元には、「毒嚢」という毒の入った袋がついています。針を指で取ろうとすると、毒嚢を圧迫することになり、毒がさらに入り込むことになります。
ですので、ピンセットで慎重に取りのぞきます。ない場合は、指で横から弾くように取除きます。キャッシュカードのような固いカード状のもので横に払ってもOKです。その後は、「スズメバチの対処法」と同じ流れです。
クマバチなどのハナバチ類
黒くて獰猛に見えるクマバチ、実は雄には針がなく、刺してきません。雌を掴んだりした場合に刺されることがありますが、危険性は低いハチです。
体が丸いハナバチ類は攻撃性が低いのが特徴です。刺された場合は、患部が赤く腫れて痛みます。対処法は「スズメバチの対処法」と同じ流れで対処できます。
上記に書いてある対処法は、応急処置だと考えて下さい。どのハチに刺されても、皮膚科など病院での受診をおすすめします。特にスズメバチ、アシナガバチは早急に病院へ行きましょう。
ハチに2回刺されると死んでしまうという噂は本当?
よく、「ハチ(特にスズメバチ)に2回刺されたら、死んでしまう」という話を耳にします。これはどういうことなのでしょうか?
死亡原因はアナフィラキシーショック
ハチに刺されると、患部だけでなく全身が赤くなり痒みを感じ、吐き気や頭痛、息苦しさ、さらに重い場合は痙攣や呼吸困難、意識障害を起こすことがあります。
これらの症状はアナフィラキシーショックと言い、命に関わる危険な状態です。ハチに刺されて死んでしまう原因は「ハチ毒」ではなく、この症状によるものなのです。
2回目が危険だという理由は?
プロセスとしては、1回目に刺されると体内でハチ毒に対する抗体ができます。2度目に刺された時に、この抗体がハチ毒に激しく反応し、血圧が急激に下がり、吐き気や手足のしびれ、重症の場合は呼吸困難や意識障害を起こすのです。
これが「2回目が危険」という理由ですが、2回刺されたらと言って必ずしも死亡するわけではありません。ただ、1回刺されてから2回目までの期間が短いと、重症化しやすいようです。
1回でもアナフィラキシーショックは起きる?
実は、1回刺されただけでもこの症状があらわれる場合があります。1回目に、同時に複数回刺された場合(集団のハチに刺されるなど)に起こりやすいようです。
ハチに刺されないためにできること
山などに行くと、ハチに遭遇し、刺される危険性が高くなります。でも、その危険性を下げる方法があります。ご紹介しますね!
巣に近づかない
見かけても、絶対近づいてはいけません。たまたま近くにあった場合は、慌てて走らず、慎重に距離をとりましょう。
黒いものに注意
スズメバチなどは敵と認識すると白いものよりも黒いものを攻撃する習性があるようです。念のため、黒い服よりも明るい色の服を選んだり、頭には帽子を被ったりした方が良いようです。
甘い香りがするものを避ける
香水や整髪料、そして甘いにおいのするジュースにハチは寄ってきます。寄せ付けないために、つけない、持ち込まないことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ハチに刺された時の対処法などについてお話ししてきました。せっかく出かけて楽しかったのに、ハチに刺されて辛い思いをしたなんていやですものね。
まずは刺されないように気を付け、万が一刺されたら上記の対処法を落ち着いて行って下さいね。