外が過ごしやすい気候になると、愛犬や愛猫たちは散歩などの外出で楽しそうですよね。
犬はしっぽをふって猫はゴロゴロしていて幸せそうです。ただし、散歩する上で気をつけなければならないことがあります。
虫刺されやダニなどの対策をキッチリしないととんでもないことになってしまいます。特に蜂なんかは刺されて気づかなかった場合、ペットが死んでしまうケースだってあります!今回はペットが蜂に刺されてしまったらどうすればよいか、ということを中心に話していきましょう。
飼い犬や猫が蜂に刺されたと疑いをもったら
ペットは蜂に刺されたことを飼い主さんに話すことができません。飼い主さんがしっかり注意して早く気づいてあげることが何よりも大切なのです。
刺された虫の種類がわかっていて、それが毒性を持たず害を及ぼさないというのなら安心できますが、そもそも種類がわからなければ下手したらペットが死んでしまう事態にだって成り得ます。もし種類がわからなければ念の為に獣医さんに連れて行って様子を見てくださいね。
それでは、蜂に刺されたとわかっている場合について話を進めていきましょう。
まずするべきことは針が刺さりっぱなしになっているなら取り除くことです。皮膚が炎症をおこしていて赤く腫れているのでピンセットで取り除きましょう。蜂の毒は水溶性で、水で流してしまえば毒とともに流すことができます。冷水で冷やすことで血の巡りも穏やかになり、毒が全身に回るのを遅らせることができます。
また、炎症を軽減するためにその箇所を氷水を入れた袋などをあてるなりして冷やしてあげましょう。最後ですが、そこまで処置できたら獣医さんのもとへ連れて行き適切な処置をしてもらいましょう。自己判断せずに専門家に確かめてもらうことが大切です。
ペットが一度蜂に刺されたことがあるという場合、後述するアナフィラキシーショックに十分に注意しなければなりません。アナフィラキシーショックは一度目に刺された時よりも二度目に刺された時に起こることが多いです。
アナフィラキシーショックに注意しよう
アナフィラキシーショックとは簡単にいえばアレルギー反応の一種になるのですが、特にこの反応は急性(突然起きる)で全身に及ぶほどの重度なアレルギー反応を示します。
人間にも見られますね。アレルギー反応というのは、身体に異物が侵入したとき、身体を守るために免疫というものが働くのですが、これが過剰に反応することによって、逆に身体の機能が低下してしまうことをいいます。
アレルギー反応をするすべての生物に共通ですが、一度目に異物が体内に侵入すると、もうそれ以降は身体にその異物が入らないように抗体を作ります。
普通のアレルギー反応は身体の防御機能がしっかりはたらいてくれていることの証拠なので悪いことではないのですが、運が悪いのか、何かの拍子に過剰にその抗体が過剰に反応してしまうことでアナフィラキシーショックが起きてしまうのです。
だから一度目に刺されたことよりも刺されたことに注意しなければなりません。アナフィラキシーショックの症状として
- 呼吸困難
- 血圧低下
- けいれん
- 意識消失
- 喘息
- 気道閉塞
- 血圧低下
- むくみ
- 下痢
- おう吐
- 流涙
- 不整脈による心停止
- じんましん
- 脳炎
といった、命にかかわるような症状が出現します。10-20分ほどで急死することがあるので一刻を争う事態となります。
参考:蜂に刺された時の症状を蜂ごとに! かゆみや痛み、動画付き対処法まで!
犬、猫の保定のやり方
保定というのは犬や猫が治療のために動かないよう固定することをいいます。蜂に刺されて普段はおとなしい犬が暴れだしたり、おとなしい猫が引っ掻いたりして刺された箇所を確認することが困難なときには洗濯ネットに入れるなりして保定することで刺された場所を確認しましょう。
気をつけるのはあまり力を入れ過ぎないことです。力任せに保定しようとするとペットが怖がってしまいます。また、刺されてから初めていきなり保定をするのはこれもまたペットが怖がってしまう原因の一つになるので普段から練習をしておきましょう。
犬の場合興奮していたら噛まれる危険があるので必ず口輪をつけたほうが無難です。包帯やネクタイで代用することもできます。ただし、呼吸困難などの場合には口輪は厳禁です。
犬の場合
右手で犬を驚かせないように優しく口を鼻をふさがないように握って、左手側の腕を犬の首の下から回して肘で犬を自分の身体に固定させます。
ハグするような形ですね。この状態で身体を確認しましょう。二人で確認すると楽ですね。小型犬、大型犬の場合に共通します。大型犬の場合はおすわりさせて犬の後ろから足で挟む、という方法もあります。
猫の場合
犬のように猫はじっとしていないので、身体を調べるときはたとえば洗濯ネットを使いましょう。猫をネットに入れると暴れることができなくなります。
猫の習性として目の前を遮断されるとあまり動かなくなる傾向があるので、視界を遮断するという方法もあります。こちらは猫の爪切りなどにも活用できます。
そもそも刺されない対策を
ペットの飼い主の皆さん、可能な限りペットが蜂に刺されることは避けたいでしょう。これは散歩するときに飼い主さんがしっかり注意し、ペットから目を離さないようにすることで刺されることを防ぐことができます。
蜂がいるのを見つけたらなるべくその場所から静かに素早く立ち去ることをおすすめします。散歩のコースで虫が多いコース、例えば河川敷の森のほうなどは避けておくとリスクを減らせます。
また、蜂は黒っぽく濃い色の生き物を標的にすると言われています。なので黒い犬や猫に関してですが、服を着せる、というのも一つの手ではあります。猫に関しては散歩というより勝手に外に出て自分で帰ってくる場合が多いですが、帰ってきたら軽くでもいいので身体を調べておきましょう。
まとめ
今回は、大切なペットが蜂に刺されたらどうすればよいかを紹介しました。
基本的に散歩から帰ってきて、変だと思ったらすぐにペットの身体を確かめることが大切です。その異変を見逃してしまったがためにペットが死んでしまった、というのはあまりに酷です。
また、その確かめる際のコツも合わせて紹介しました。ぜひとも参考にしてくださいね。散歩の際に刺されないように注意をするだけでもペットを危険にさらす確率を抑えることができます。
参考:じゅうたんになかなか取れない猫の毛の掃除はルンバでも取れる?