家庭で治せるレベルの擦り傷や切り傷、あかぎれなどは出来るだけ早くにきれいに治したいですよね。
最近は「モイストヒーリング」という治療法が主流になりつつあるのをご存知ですか?この方法ですと可能かもしれませんよ!
モイストヒーリングとは?
モイストヒーリングとは「湿潤療法」のことで、傷から出てくる滲出液で傷口を常に覆った状態に保ち、浸出液の中に含まれる細胞培養液を使って、人間が本来持つ自然治癒力で傷口を修復して皮膚の再生を促すという治療方法です。
この自然治癒力を最大限活かすために重要なのが、傷口を乾かさないこと(瘡蓋(かさぶた)をつくらないこと)で、そのためには普通の絆創膏ではなく、バンドエイドの「キズパワーパッド」などのモイストヒーリング専用の高機能絆創膏を使用することになります。
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モイストヒーリングによって傷を治すことのメリットは、
- 傷が早く治る
- 痛みが少ない
- 傷跡が残りにくい
の3点が挙げられます。以前主流であった瘡蓋を作ってから治すドライヒーリングは、空気に触れた浸出液と血液が乾いて瘡蓋となり、新しい皮膚の下に上皮細胞が潜って傷を治すので、傷がへこんだ状態になりやすく、治りが遅くなっていました。また、瘡蓋を早めにはがしてしまったりすると痛いうえに傷が悪化するなど問題がありました。
それに比べてモイストヒーリングは、傷口をきれいにした後に専用絆創膏で傷口をしっかり覆うことにより、滲出液が常に潤った状態となるため、自然治癒力を最大限に活かすことができ、傷口を修復すべく細胞が自由に動き回り増殖し、表皮を早く再生して、傷の修復へと進みますので、傷の治るのが早くなります。また、傷口を乾かさないので、乾燥による刺激が小さく痛みも少ないのも利点。そして一番は、傷口を乾かさないので瘡蓋ができず、皮膚組織の再生がスムーズとなり傷跡が残りにくいことでしょうか。
切り傷や擦り傷の治療法にはコチラの記事も参考になりそうです♪⇒切り傷の傷口から出てくる透明の液体って何?応急処置の方法とは?
家でモイストヒーリングして、きれいに傷を治すには?
まずは出血を止めてから、傷口は水道水できれいに洗って異物を除去してくださいね。消毒液は傷の修復を促す細胞をも殺しますので、かえってダメージが大きくなり治癒が遅れてしまいますよ。使わないようにしましょう。
モイストヒーリング用の高機能絆創膏で、傷口を覆います。傷口を観察しながら滲出液が絆創膏から漏れてしまったり汚れてしまうようなら新しいものに張り替えていきましょう。治癒が順調の場合は、体液を吸収した絆創膏が、白く膨らみますよ。傷口がだんだん小さくなることによって滲出液も減っていき白い膨らみも小さくなってきます。
そして、傷がふさがったら傷が治ってきたという合図ですよ。でも、まだ表皮の下では治癒活動が続いていて、むやみに触ってしまったりすると修復が遅れてしまったりします。また、直射日光を多く浴びてしまうと色素沈着を起こすことがありますので、傷口がふさがったとしてもしばらくは普通の絆創膏で保護をしておくと、さらにきれいに治りますよ。
ただし、噛み傷や、刺し傷、裂け傷、出血が多い時、広範囲の火傷や低温火傷などはすぐ病院へ行って治療してくださいね。