大学生が仕送りなしで一人暮らしをするのは、かなりの覚悟が必要です。
奨学金をたくさん借りてしまうと卒業後の返済が大変になり、かと言ってバイトばかりしていては本業であるはずの学業がおろそかになって本末転倒です。
それが原因で留年でもしたら奨学金は打ち切りになり授業料の支払いまで困る事になります。さらにバイトに精を出すしかなくなり、これではますます卒業が遠くなってしまいそうです。
そこで今回は、大学生の一人暮らしは、仕送りなしで生活費をまかなうことができるのかまとめました。
大学生の一人暮らし!どこに住む?
大学生になると、県外に出て行くことも多くなりますが、親の経済事情も関係するので仕送りが困難な場合もあるかもしれません。
大学生のために用意されている住居は、
- 大学直営の寮
- 企業が運営する学生会館
- 県が運営する県人寮
がありますが、主に海外からの留学生が優先に入るため、大学の何倍も狭き門となっています。
参考:一人暮らしでペットを飼いたい!大学生が注意すべき事は?
それ以外で大学生優先の住まいを探すとなると、民間の
- 学生専用マンション
- 大学生シェアハウス
などになりますが、こちらは人気が高く、すぐ一杯になってしまいます。大学生優先の住まいとしてはここまでしかなく、後は大家さんが学生の一人暮らしでもOKしてくれる民間アパートを探すことになります。
UniLifeや学生マンション.comは学生用のアパートを探せるサイトです。直接連絡して相談に乗ってもらうと良いかもしれません。
大学生の一人暮らし!生活費の前に初期費用がかかりますよ!
大学の寮であれ、民間のマンションやアパートであれ入寮料や敷金などの初期費用がかかります。これは、かなりまとまった金額になるので、そこから考えると貯蓄がなければ生活を始める事はできません。
家賃が3~4万円の激安のアパートを見つけたとしても、敷金や礼金で3か月~4か月分の家賃を収めなければならないし、火災保険やカギの交換料などもあり、10~20万円程度の初期費用かかります。
また、生活をすると言う事は、自宅からの引っ越し費用もかかります。友達に頼んで軽トラックなどに積んで来れたとしても、そこでもレンタカー代がかかってしまいます。
参考:大学生になって初めての一人暮らし!準備は何からすれば良い?
生活用品も、「贅沢はしない!」と強い意志を持ったとしても、最低限の物は必要になります。カーテンや照明器具は自宅の物を外してくるわけにもいかないでしょうから、当然購入するしかありません。
食費を切り詰めるためには、自炊が必要なので、冷蔵庫などを含めた最低限のキッチン用品が必要です。また、コインランドリーは意外と不経済なので、小ぶりな洗濯機も必要です。
ニトリの生活用品は、リサイクルショップなみの低価格で一人暮らし用のコンパクトな商品がありますが、生活を始められる状態するには10万円程度は必要です。まず、入居するまでに20~30万ほどの出費があることを忘れないようにしましょう。
大学生の一人暮らしで仕送りなし!授業料は奨学金で払う?
まず、奨学金を借りないことには学費を納める事ができませんので申請しましょう。授業料と生活費を稼ごうと思ったら、学校へ行く時間はなくなってしまいます。
日本学生支援機構の場合、第一種奨学金(無利息)か、第二種奨学金(利息あり)を申し込むことになるかと思いますが、無利息な分第一種は条件も厳しいものです。
第二種は、3万、5万、8万、10万、12万から選ぶのですが、家計の足しにしようと12万を借りてしまうと、卒業と同時に大きな借金を抱えてしまい、自分が苦しい思いをしてしまいます。
奨学金がなければ大学に行くことが出来ない人がたくさんいるため、ありがたい制度ですが、このお金はくれるものではありません。すべて自分が返済しなくてはならないお金です。
しかも、働く前に借りてしまう怖いものでもあるのだと自覚して申請しましょう。就職が決まらなくても返済は始まってしまいますのでね。
授業料を考えて、必要な分ギリギリを申請しましょう。大学の授業料は私学でも年間80~150万と幅が広く、一概に「いくら」とは言えません。公立でも、初年度は入学金もあり80万前後は必要になります。
その後、卒業まで毎年、年間100万円前後の授業料が必要になるので、大学の入学から卒業までにざっと400万ほどのお金が必要なのです。
毎月8万円の奨学金を借りると年間96万円なので、一番多い申請金額です。4年分で384万円の借金となることをくれぐれも忘れないようにしてください。
大学生の一人暮らし!生活費はどれくらいかかる?
民間のアパートを借りられて、入学手続きも済んで、いざ生活が始まってからの費用は何がどれくらいかかるのでしょうか。
一人暮らしを始めたら、大学生も一般社会人も関係ありません。かかる生活費は平等です。そのため、どれだけ工夫できるかで違いが出ます。
- 家賃
- 水道光熱費
- 食費
- 携帯料金 + ネット回線
- 学校までの交通費
1,家賃
全国的にみると、大学生が借りている部屋の家賃は5万円代が一番多く、次が6万円、4万円と続きます。仕送りがない場合、少しでも生活を楽にするためには、まず家賃を抑えることが重要になります。
「絶対にやり遂げて見せるぞ!」とやる気満々の今は良いですが、人間は風邪もひくし、熱も出すのです。また、試験の前などでバイトの日数がいつもより少なくなってしまっても、払える程度の家賃にしておきましょう。
出来れば、4万円くらいの家賃で見つけたいですね。
2,水道光熱費
水道光熱費に関しては、昼間は大学に行きその後はバイトに行くことになるため、かなり抑えることが出来ます。10000円以内で抑えることは十分可能です。
3,食費
これは、どんなバイトを選ぶかによって変わります。出来れば賄い付きの飲食店で働けると助かりますね。気を付けないと、賄いでそこそこの料金を給料天引きされている飲食店もあるので良く確認しておきましょう。
自宅での食事は自炊を心がけましょう。ご飯を一度に炊いて、一食ずつ冷凍するなど工夫が大事です。20000円以内に抑えられるように頑張りましょう。これは不可能ではありません。
火を通すものは一度に作ってしまい、すべて冷凍してしまいます。レンジで解凍すると、ガス代よりお得です。
4,携帯料金 + ネット回線
大学は提出物が大変多く、レポートや調べものなどにPCが必要になりますので、環境は整えておきましょう。WiMAXなどを使い、出来るだけ安い料金設定にしておきましょう。5000~7000円以内で抑えたいところです。
5,学校までの交通費
どこに行くのも出来るだけ自転車移動を心がけましょう。自転車は、大型スーパーなどで10000円前後で購入可能です。ただし、大学は学年でキャンパスが変わることがあります。
自転車で通いきれないほど離れてしまう場合は、1.2年で使用するキャンパスに自転車で通えるところにアパートを借りましょう。4年になってからの方が大学に行く回数も減ることや、バイトも昇給して時給が上がっているはずだからです。
一人暮らしで最低限の生活費を考えた場合、77000円程度の出費になります。
大学生の一人暮らし!アルバイトでどれくらい稼げる?
全国の最低賃金は、693~907円までの幅があるので平均的な800円として時給計算してみましょう。
平日は18時~22時など、4時間働ければ、800×4=3200円
土曜日または日曜日に8時間800×8=6400円
仮にこれだけ働いたとして、平日3200円×23日=73600円
休日の8時間労働日6400円×4日=25600円
月に4日は休日にしましょう。体も休めなくてはならないし、勉強もありますのでね。
これで合計99200円稼ぐことが出来ます。ただし、これはあくまでも理想の話なので、バイトが上手く入れるとは限らないし、都合よく見つかるかどうかもわかりません。
学生バイトの多い職場は、思うようにシフトに入れないことがあるので、少々安くても確実に入れるところを探した方が良いかもしれません。
収入99200-支出77000=29200円と計算上は余裕が出るはずです。
まとめ
大学生が仕送りなしで一人暮らしをするのは、かなり大変なことです。初期費用や学費の確保を先にしなくてはなりません。
奨学金は、授業料に必要な分だけ借りるようにしましょう。返済が大変になってしまいます。
切り詰めた生活費の中でも、体を壊さないように食事を摂らなくてはなりません。出来る限り工夫して自炊しましょう。
机の上で計算するのと、実際は大きく違うこともあります。バイトばかりしていて、学業がおろそかになってしまうことも少なくないのです。
大学は、何歳になっても行けるのです。今、本当に大きな借金をしながら行くべきか良く考えて、両親とも相談してから決断しても遅くはないかもしれませんよ。
参考:大学生になって初めての一人暮らし!準備は何からすれば良い?