痔は男性でも女性でも悩む人の多い病気です。女性は便秘からくる「切れ痔」が多く、男性は大腸の細菌による「痔瘻(じろう)」が多いと言われています。
痔の種類によって、治療方法は異なりますが、手術しなといけないくらいの症状になった場合、どれだけの時間が必要で、完治にはどれくらいの期間を考えておいた方がいいのでしょうか?
痔の手術ってたくさんあるの?
痔の種類によって、手術の方法は違ってきます。大きく分けた痔の種類「イボ痔」・「切れ痔」・「痔瘻」にも、それぞれに適した手術法があります。
<説明>
- イボ痔:肛門周りや内側にイボの様な出来物ができる痔のこと
- 切れ痔:肛門が裂けて、その部分が傷になってしまう痔のこと
- 痔瘻 :直腸と肛門の間に細菌が入り、化膿する痔のこと
イボ痔の手術方法はなにがあるの?
イボ痔は、飛び出したイボ痔が指で押し込まないと出てきてしまう状態、出血や痛みが伴う場合に手術になります。
- 痔を切り取る方法(痔核結紮切除術)
- 痔を小さくする方法(ICGレーザー療法、硬化剤注入方法、輪ゴム結紮切除術)
- 特殊な器具を使用し、垂れ下がったイボ痔を切除し縫合する方法(PPH法)
切れ痔の手術方法はなにがあるの?
慢性的な切れ痔で肛門がせまくなり、少しの便でも切れて痛みを伴う場合は、手術をします。
- 内括約筋の一部を切開し肛門を広げ、筋肉の張りを緩和する方法(内括約筋切開術)
痔瘻の手術方法はなにがあるの?
痔瘻は、多くの場合入院を進められるかと思います。手術方法は、その病状によって違いますが、多くの痔瘻は筋肉を貫いているために、しっかりとした麻酔をする必要があるので、入院が必須となってる病院も多いんです。痔瘻は、ほっておくと肛門ガンになることがあるので、診断された場合は手術になります。
- 比較的浅い部分にある痔瘻を切開し、膿を出し切る方法(瘻管切開開放術)
- 深い部分にある痔瘻を、括約筋をきらずにトンネルを掘り進むように膿を出す方法(括約筋温存手術)
- 腹に近い部分の痔瘻を切開し、切開部分に特殊なシートンというゴムを通し治療する方法(シートン法)
手術をした場合、どれくらいで仕事復帰できるの?
痔の手術は、かかるお医者さんによって、違います。日帰りを全面的に掲げる医者もいれば、入院を必ずしてもらう医者もあります。これは、皆さんの希望を叶えてくれるお医者さんを探して、相談することが大切かと思います。入院期間としては、平均10日間程度。2週間以上かかることはほぼないと言われています。(患者さんの病状により、合併症等を起こされた方は2週間以上かかった例があるそうです。)
ただ、日帰り手術ができたとしても、自宅での療養は長くて10日間は必要と言われています。痔の手術は、比較的短時間で終わりますが、その後の経過次第で大量出血を起こす場合があります。このような事態が起こる可能性を考えて、入院を進める医者もいるというわけです。受けた痔の手術の重さや深さによって、仕事に復帰できる時間は変わってくると思いますが、だいたい10日間は余裕をもって休めるようにするか、家族の協力を得て在宅ワークできるように準備する必要はあるのではないでしょうか?
痔の病気は、手術すれば比較的再発する可能性は低いとされていますが、予防する意味でも原因の一つである生活習慣病を見直すことも大切ではないかなと思います。妊婦さんの一時的な痔の症状は仕方ありませんが、それ以外の慢性的な痔の持ち主は根本的に何が原因かを少し考えてみてはどうでしょうか。普段の生活から何か見えてくるものがあるかもしれませんね!!
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