こんなに毎日寒いと、温かいお風呂に入る時間は至福のひとときですよね。
しかし、皆さんは湯上りに「吐き気」「頭痛」などの症状に襲われたことはありませんか?実はこの症状、「湯冷め」なんです。
今回は、この時期に起こしやすい「湯冷め」と「のぼせ」についてまとめてみます。
湯冷めとは?
昔、よく親から「お風呂から出たら早く服を着ないと湯冷めするよ!」「湯冷めしたら風邪をひくよ!」なんて言われたことはありませんか?湯冷めとは、お風呂で温まった体が入浴後に冷えて、寒気を感じることを言います。
一般的な症状は、くしゃみなどの風邪に似た症状ですが、ひどい場合は「吐き気」「肩こり」「頭痛」などの症状を引き起こすことがあります。
湯冷めの原因と対策
湯冷めの原因ですが、入浴中は温かいため体中の血管が拡張します。その状態で寒い場所にでると、過剰に体温を放熱してしまい、急激な体温の低下が起こるからです。また、体についた水滴や、入浴後にかいた汗を拭ききれていなかったりすると、その水分が蒸発するときに「気化熱」として、体温を奪っていきます。
その対策としては・・・
- お風呂からあがる直前に水をひざから下にかけ、血管を収縮させることで急激な体温低下を防ぐ
- 脱衣所は、ストーブなどでできるだけ暖かくしておく。
- 入浴後は水分を残さず拭き取り、着衣後すぐに髪の毛を乾かす
- 入浴後の水分補給は、冷たい水ではなく、白湯かしょうが湯を飲む
今すぐ実践できるものばかりですね。
入浴中に起こる「のぼせ」の原因と対策
「のぼせ」とは、入浴中に顔が異常に火照ったり、頭がぼーっとしたりする症状のことです。また、眩暈やふらつきを起こすこともあるので、注意が必要です。のぼせの原因は、入浴し体が温まることで血管が拡張し、脳への血流量が過剰な状態(血圧低下)になることです。この予防法をいくつか挙げてみようと思います。
- 高温のお湯に入らない(38度~40度がおすすめ)
- 長湯をしない
- 飲酒後の入浴は避ける
- 首までお湯につからず、肩や腕はお湯から出しておく
- 濡らしたタオルを頭の上に乗せておく
よく温泉で見かけるタオルを頭に乗せたアノ光景、なんとなくやってる方もいると思いますが、のぼせ対策としてとても有効なものなんですよ!
「のぼせ」で特に気を付けていただきたいのは高齢者です。高齢者は熱いお湯を好む傾向があるので、外気との温度差が激しいこの季節は特に注意が必要です。「脳梗塞」「心筋梗塞」などの重大な症状を引き起こすこともあります。また、血圧低下で意識障害をきたし、その結果、溺死などにつながることがあります。
最高のリラクゼーションであるはずの入浴で、【長風呂で「のぼせ」て、暑いからしばらく服を着ないでいたら「湯冷め」した】なんてことがないようにしましょうね。