アパートやマンションなどは建物によって雨戸がついていない物件も多いです。
2階建てのアパートにはついていることが多いですが、3階以上のアパートやマンションは落下の可能性があるため、とりつけないオーナーが多いようですね。
ついていない場合は台風や突風などの対策として、2枚ガラスや2重サッシにして安全性を高めています。関西から関東あたりまでは、雨戸の役割と言うと風雨対策より、防犯のために利用している意識の方が強いかもしれません。
そこで今回は、アパートやマンションで台風が来た時に雨戸は閉めるべきか。また、他にも対策はあるのか詳しくまとめてみました。
アパートやマンションで台風が来た時に雨戸は閉めるべき?
ついているなら閉めるべき!と言いたいところですが、雨戸によっては閉めた方が危険な場合もあるのです。
特によくあるのは「古くなったシャッター雨戸」が付いている場合です。シャッター雨戸は雨除けや防犯には良いのですが、どちらかと言うと風にはあまりつよくありません。
そのため、古いシャッター雨戸だと、強風によってシャッターがめくれあがってしまったり、収納部が外れるなどの破損が考えられます。シャッターごとすっ飛んでいってしまい、よそ様にご迷惑をおかけする事態にもなりかねません。
参考:台風の備えは大丈夫?一人暮らしで気を付けるポイントは?
賃貸物件であればオーナーに修理の依頼は出来ますが、自分が住んでいる部屋のシャッターがご迷惑をかけたとなったら気持ちの良いものではありませんよね。
戸袋つきの雨戸は、よほどの強風で無い限り飛んで行くことはないと思いますが、これも取り付け年数によって大きく違います。雨戸は、取りつけたら一生もつと言うわけではありません。日ごろ気にしている部分ではないだけに、いざ台風が来たから閉めようとしたら戸袋がガタガタなんてことも考えられます。
台風が来た時に、雨戸を活用して窓ガラスを守ろうと考えるのなら、日頃からメンテナンスを十分にしておく必要があります。
どれくらいの強風に耐えられるのか、また修理が必要な箇所はないかなど、毎年確認しておきましょう。
台風が来た時に雨戸は役に立つの?
最近は一戸建てでも雨戸を取り付けない住宅が増えていますね。九州、沖縄以外では、雨戸が必要なほどの台風が来る事はあまり無いと考えられているためです。
参考:強力な台風が来た時に外に置いている自転車や洗濯機を守る方法!
防犯としても「セコム」ほど頼りになるものではないので、あまり意味がないと思われているようです。とは言っても、窓ガラスが丸出しの状態で台風が来るのと、雨戸に守られているのでは万が一の時に生死を分けるほどの差が出ます。
シッカリした雨戸を閉めた場合、強風で物が飛んできてガラスが割れたり、ガラスが風圧で湾曲して割れることはありません。
もしも窓ガラスが割れて風速30m以上の強風が室内に入り込んだら、扉が壊れたり棚が倒れるなど、思わぬ二次被害を受けてしまいます。そして何より、凶器と化したガラス片が体に刺さることが1番恐ろしいことです。
雨戸を閉めることでそれらの恐怖を回避できるなら、安全性を確認した上で閉めるのがベストな対策と言えます。また、暴風の音も遮るため、不要な不安からも解放されます。
この時、ちゃんと雨戸のカギも閉めるようにしなくてはダメですよ。雨戸のカギを閉めないお宅は意外と多いのです。スライド式もシャッター式もカギを閉めることで本体が飛んでいくのを食い止められます。
特にスライド式は強風で勝手に開いてしまうので、シッカリカギを閉めましょう。
雨戸を閉めない時に出来る対策はある?
雨戸を閉めた方が危険だと判断した場合は、割れてしまう事は覚悟して、割れたガラスが飛散しない方法を考えましょう。
1番良いのは、窓ガラスに飛散防止フィルムを貼ることです。
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雨戸を取り付けない住宅は、この方法で台風によるガラス被害から身を守る人が多いようです。
専門業者に頼むことも出来ますが、水で濡らして貼るタイプの物などは、手順さえ間違えなければ自分で貼る事も出来ます。
窓ガラス飛散防止フィルムを貼り、カギを閉めてカーテンを閉めておけば、万が一の場合も被害は最小限に食い止めることが出来ます。
まとめ
アパートやマンションで台風が来た時、雨戸が付いている場合は、安全性を確認した上で閉めるのがベストです。
ガタガタしていたり、明らかに壊れている場合は、本体ごとすっ飛んでしまう恐れがあるので、その場合は閉めるのはかえって危険です。賃貸の場合は、破損や故障に気が付いたらすぐに管理業者に連絡して、修理してもらいましょう。
窓ガラスに飛散防止フィルムを貼るのは、二次災害を防ぐためにとても効果があります。台風対策だけでなく、地震や突風などのように前触れもなく襲ってくる災害からもガラスによる事故を防ぐことが出来ます。
そのため、雨戸と飛散防止フィルムの両方で守る事ができれば、安心この上ないですね。
ただし、大型の台風などは雨戸だけですべてを守ってくれるわけではありません。1階の場合は浸水の心配もありますし、裏山が崩れるなどの被害もあります。
屋根が飛んでしまうなんて事もあるのです。これらの被害は、「うちは大丈夫!」と言いきれるものではありません。出来る限りの対策をして、情報に耳を傾けながら、台風が無事に通り過ぎるのを待ちましょう。