「西から昇ったお日様が~」というあるアニメの歌がありますね。
もちろん、これは嘘です。太陽は東から西へと移動しますよね。
では、月はどんな動きをしているか、速度は一定なのかご存知ですか?今回は、「月の動く速度や現れる方角など」についてお話ししていこうと思います。
月の動きは速いのはなぜ?
- あっという間に消えた!
月が出ているな、と確認してから数時間後、次に確認すると空から消えている!ということがあります。「なんで?さっきまで見えていたのに!もしかして、月ってすごい速さで動いているの?」なんて思いますよね。いえいえ、そんな速いスピードで動いているわけではありません。月の速さは一定です。
- なんで速く動いているように見えるの?
その理由をお話ししましょう。簡単に説明しますと、月は「三日月」や「満月」の形によって、「一番初めに出現を確認できる空の方角」が違うんです。では、月の形と出現の方角をご紹介しますね。(番号は満ち欠けの順です)
- 三日月→太陽が沈むころ、西の空の低いところに出現します。その後、すぐに西に沈んでしまいます。(出現時間はおよそ3時間)
- 上弦の月(左半分が欠けている月)→南の空に夕方に出現し、夜中に西の空に沈みます。(出現時間はおよそ8時間)
- 満月→夕方に東の空から現れ、明け方に西の空に沈みます。(出現時間はおよそ12時間30分)
- 下弦の月(右半分が欠けている月)→夜中に東の空に出現。明け方に南の空で消える。(出現時間はおよそ6時間30分)
- 下弦後の三日月→太陽が昇る直前、東の空に現れます。その後、太陽が昇ると共に東の空で見えなくなります。(出現時間はおよそ3時間)
お気づきになりましたか?月は夜の間、ずっと空に見えているわけではないんです。月の形によって、姿を見せている時間は異なります。月を太陽の日中の動きに当てはめてしまうと、「もう見えない!動きが速いからだ!」と混乱してしまうかもしれませんね。月は常に同じ速度で地球の周りを回っています。
では、速く見えた原因である、月が出現する方角の違いについて詳しくお話ししていきますね。
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昇る方角と沈む方角
月は東から西へ移動する
上記を見ていると、場合によっては「東から昇って南に沈む??」ということを考えてしまいますよね。また、もしかすると「西から東に動いている」というお話を聞いたことがあるかもしれません。(これには理由がありますが)
いえいえ、そうではありません。月は基本的には「東から西」に移動するものです。
地球の自転、月の公転?
まずは、自転・公転についてお話ししましょう。地球は、24時間で反時計回りに1回転します。これが地球の自転です。太陽や月が東から西へ移動する(ように見える)のも地球の自転によるものです。
また、月はおよそ1ヶ月で地球の周りを反時計回りで一周します。これが、月の公転です。このときの太陽の位置で月の満ち欠けが決まってきます。
西から東?東から南?
基本的には、東から西へ移動しているように見えます。が、上記で説明した月ごとの出現方角と時間をもう一度見て下さい。出現する方角が、「西から東」へ少しずつ移動していませんか?これは、地球の自転と月の公転時間に誤差が生じるからなんです。誤差はおよそ50分、月の出現は毎日およそ50分ずつ遅くなり、出現方角が西から東へと移動していくのです。これが、「西から東」の理由です。西に現れて東に消えるわけではありません。
同様に、東に現れてから南へ消えるのも出現時刻のずれにあります。太陽が昇ると月は消えてしまうように見えますが、よく見ると白く見えることがあります。南に消えたように見えても、白い月はそのまま西へと移動しているんですよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、「月の動く速度や現れる方角など」についてお話ししてきました。簡単にまとめてみると……
- 月の移動速度はかわらない
- 月の形で出現・消える時間は違い、最短でおよそ3時間
- 月は東から西へ移動する
- 月の公転と地球の自転のため、月の出現時刻に毎日ズレがある。
このような結果になりました。秋から冬にかけて、夜空は澄み渡って観察しやすくなります。これを機に、月や星の動きを観察してみると面白いですよ!