エアコンなしでは耐え難い暑さ・寒さ。夏と冬のそれぞれでは、どれくらいの設定温度がよいのでしょうか?
最近はエアコンを我慢しすぎることが危険だという指摘もあります。暑いのに我慢しすぎて家の中で熱中症になってしまうという怖いケースだってあるのです。
快適で省エネな夏と冬の設定温度について考えていきましょう。
エアコンの設定温度はまちまち!
突然ですが、あなたはエアコンの設定温度は何度くらいに設定していますか?
実は、快適に感じる温度はかなり人によって差があり、冷房を例にとると28℃でも涼しいと感じる人もいれば、24℃で快適という人もいたりするのです。だから、夫婦でも家族でも好みの設定温度が違ったりしてちょっとした問題になったりすることもありますね。
でも、一人暮らしの場合には「自分が快適」ならそれでいいのです。この機会に設定温度について徹底的に見直してみませんか?
そして、一般的に「このくらいがおすすめ」というものを知ることは、体に負担の少ないエアコンの使い方をすることにもつながります。では、具体的に夏と冬ではどのくらいに設定すると快適に体への負担が少なく過ごせるのでしょうか?
夏の設定温度のおすすめは?
夏、どういう訳か役所や会社などでは「省エネのため28℃に設定」ということをしていることはご存知かもしれません。そう聞くと、「28℃ってやっぱり涼しくないんじゃない?」と感じるでしょう。
実は、28℃というのには法律が関係しています。労働安全衛生法という働く人の環境を守るための法律などで定められている職場の気温というのが17℃~28℃となっているからです。この範囲の上限に設定することで、体をどうにか守りながら省エネするという姿勢が垣間見えます。
ちなみに冷房を1℃下げると電力の消費量は、なんと10%も上がってしまいます。それで、省エネのためにぎりぎりの温度ということで28℃を推奨しているのです。
さて、個人のお家の設定温度についてです。
エアコンは温度が低ければ低いほど涼しくて快適なのでしょうか?実はそうではありません。外との温度差にもベストバランスがあるのです。
その温度差は5~6℃が最も良いとされています。その観点から見ても、先ほどの職場などで設定されている28℃というのは悪くない、のです。設定温度を決めるときには、いつもお住まいの地域がどのくらいの温度まで上がるのかをそれとなくチェックしてマイナス5℃~6℃して考えるのがよいでしょう。
最高気温がおよそ30~33℃くらいだと仮定すると、おすすめの温度はおよそ25~28℃ということになりますね。ひとまずこのあたりで設定をして、ご自身が快適に感じる温度を探してみましょう。
ちなみに節約のため、なるべく28℃にしたいという方や熱中症対策に仕方なくつけているけれど冷房で体が冷えて苦手という方もいますよね。その場合におすすめの対策をご紹介しましょう。
- 風向は上向きか水平に
- 弱冷房除湿を使う
- 温度を高めにして扇風機を壁に当てて気流を作る
これだけで冷房ムラが少なくなり、体に直接冷たい風が当たらないようになるのでだるさや冷えなどを抑える効果が期待できますよ!ぜひお試しくださいね。
参考:夏のエアコンの電気代は?節約するならしておきたい事3選!
冬の設定温度のおすすめは?
冬場、エアコンをつけても寒い!という経験をしたことがある方も多いでしょう。
設定温度は節電などのために20℃を推奨されていますが、実際のお宅でのエアコンの設定温度とはかなり大きな開きがあります。やはり20℃に設定してもかなり寒いというのが現状のようで、25~28℃などかなり高めに温度設定しているケースが多いのです。
エアコンメーカーのおすすめは、20~22℃と意外に低め。このまま何の工夫もなく過ごしたら確実に寒さを感じそうな設定温度ですね。冬場のエアコンを上手に使うためには、ある程度自分でできる工夫が必要なのです。
節約と快適性を実現するために、自分でできる工夫をご紹介します。
- 風向は下向きに
- 手首・首・足首を温める
- ラグやデスクヒーターなどで足元を冷やさない
- 湿度を40~60%の間に保つ
冷たい空気は下に溜まりますし、暖房の場合には人間に直接暖かい風が当たった方が体感温度が上がります。
さらに、「3つの首」といわれる部分を温め、足元を中心に冷えに気を付けることでだいぶ感じ方が変わってくるので、衣類による防寒も大切なポイントといえるでしょう。
インフルエンザや風邪対策にもつながりますが、湿度を40~60%に保ちます。加湿器を使わなくても、衣類・タオルの部屋干しでも湿度をアップさせることができますので、冬は積極的に部屋干しするという考え方も良いですね。
参考:エアコンを使用すると乾燥が激しい!すぐにできる対策は?
まとめ
なかなか分かりづらい、快適で無駄のないエアコンの設定温度。
夏は、25~28℃・冬は20~22℃くらいがおすすめです。
夏場に節約を考えている場合には、扇風機や除湿機能を併用して体感温度を下げる工夫をしましょう。冬場の場合は、足元や首・手首・足首の防寒に気を配ることで寒さを感じにくくなります。
少しの工夫と適切な設定温度で快適なエアコンライフを送りましょう。
参考:実は危険!エアコンがカビ臭い原因から匂いを消す方法まで