スギ花粉症は大変有名で、ニュースでも飛散情報を流すなど徹底していますよね。
でも、スギ花粉のピークは過ぎたようなのに、アレルギー症状がおさまらない人、肌荒れまで起こしてしまっている人、もしかしたら「ヒノキ花粉症」かもしれませんよ。
ヒノキの花粉は、スギの花粉より少し遅れて飛散し始めます。スギとヒノキの花粉の形状は大変似ているので、スギに反応している人は、ヒノキにも反応しやすく、実際にスギ花粉で悩む人の約7割の人がヒノキ花粉症を持っているそうですよ。
それでは、花粉症のメカニズムと症状、2015年のピーク時期について再確認しましょうね。
ヒノキ花粉で肌荒れが?そもそも花粉症のメカニズムは?
そもそも、花粉症はどうして起こるのでしょうか。花粉症は花粉が原因でおこるアレルギー性の病気ですよ。どうして花粉であの大変な症状が起こるのか、ご紹介しますね。
- 花粉が目や鼻などから入ってくると、体内のリンパ球が侵入者と認識。侵入阻止をするために免疫機能が働いて、IgE抗体を作成
- IgE抗体は次に花粉(異物)が侵入したら、すぐに追い出せるよう準備に取り掛かり、肥満細胞というものに付着
- 再度花粉が体内に侵入すると、攻撃開始。細胞から化学物質のヒスタミンなどを放出
- ヒスタミンなどに反応した結果「くしゃみ、鼻水、涙」となり、花粉(異物)を体外から排出する
あの大変な症状は、花粉を体外へ追い出すために起こります。つまり、免疫機能が花粉に過剰反応をした結果、ということですね。
さて、今ご紹介したのは、体内に侵入した場合の症状です。では、皮膚など、身体の表面に付着してしまったら?「目のかゆみ、肌荒れ、かゆみ、かぶれ」などの症状が起こります。これだけの症状ではありませんが、アトピー性皮膚炎など他の症状を持っている人にはさらに悪化する場合もあります。
「付着」がキーワードですよ。付着で反応しますので、付着しにくい環境を作ることも大切です。さらに、乾燥による肌荒れで皮膚のバリア機能が低下していると、反応しやすくなります。傷ついた皮膚は敏感に反応し、かゆみやかぶれを伴います。掻くとさらにかゆみを増して症状が悪化する可能性がありますよ。普段から肌に負担をかけにくいスキンケアを心がけましょうね。予防処置になりますよ。
しかし、どんなにスキンケアを頑張っても、体内の免疫機能が総攻撃を仕掛けていると、自然に身体に負担がかかりますので、体調不良によりあちらこちらに不具合が生じてしまいます。肌荒れもしかりです。ということで、よく言われていますが、改めて、予防処置をご紹介しましょうね。
- 皮膚の露出を控える
- 衣服は花粉が付きにくい、スベスベ素材にする
- 室内に持ち込まないため、入室前に上着を脱ぎ、花粉を落とす
- 外出するときには、普段のお手入れ後に、パウダーファンデーションなどを塗り、皮膚もスベスベにして、付着しにくい環境をつくる
- 外出から戻ったら、化粧用ブラシで顔の花粉の付着を落とすか、やさしく洗顔
- スキンケア後、皮膚のベタつきによる異物の付着を防ぐためにベビーパウダーでカバー
- 顔以外の皮膚も、荒れているようであれば、入浴後に保湿効果の高いクリームで保護した後にベビーパウダーを。もしくは、皮膚に負担の少ない衣服を着用して、異物の付着を防ぎましょう
これで、だいぶカバーできますよ。ちなみに、ベビーパウダーの効果は絶大。寝るときに布団のほこりにまで反応して顔が痒くなっていたのが、実際に治まり助かっています。ですが、どうしても肌がかゆくなってしまったら、掻くのではなく、皮膚に付着している異物を化粧用ブラシなどでやさしくはらい落とすようにしてくださいね。一度反応しだすと悪化しやすいのでご注意を。
ただし、あまりに痒みなどがおさまらないようでしたら、病院で薬を処方してもらってくださいね。早めに、抗アレルギー、抗ヒスタミン作用のある薬を服用すれば、だいぶ症状が出にくくなりますので、過ごしやすくなりますよ。肌荒れもひどくなると雑菌の侵入から他の症状が発生しますので、早めに対処しましょうね。
2015年ヒノキ花粉のピーク時期は?
それでは、ヒノキ花粉の飛散ピークはいつなのでしょう?地域別には以下の通り。
- 大阪 → 4月上旬
- 広島 → 4月上旬
- 高松 → 4月上旬から中旬
- 福岡 → 3月下旬
- 東京 → 4月中旬
- 名古屋 → 4月中旬
スギ花粉がひと段落してほっとした後に、ヒノキ花粉がやってきますよ。スギ花粉で身体が消耗しているところにヒノキ花粉がやってきますので、去年までは大丈夫だった人も念のため気を付けてくださいね。
ちなみに、花粉の飛散量は例年並みの量とのことですが、昨年2014年に比べると、北日本、東日本は例年並みかやや多め、西日本は少なめとのことですよ。