「ゴホン!ゴホン!」たいていの場合咳をした時は風邪を引いたんだなぁと思うことでしょう。
しかし、それはひょっとしたら単なる風邪ではなく、喘息かもしれません。というわけで、今回は喘息についてまとめてきました。喘息の対処法も合わせて紹介しますね。
喘息の発作が起きたときの対処法
喘息は当然といえば当然のことですが、人によって症状や症状の度合いが異なり、治療においてはそれを把握してから治療を適切にすすめることが必要というわけで、客観的に症状の度合いを測ることができます。
その度合いというのはピークフロー値というもので、この値は息を吐き出した時の息が流れる速さを示すことができます。
測るときにはピークフローメーターという装置を使って測ります。だいたい5000円ほどで購入ができます。一度かかりつけのお医者さんに相談してください。ピークフロー値ですが、以下に基準値のガイドラインがまとめてありますので、こちらを参照してくださいね。
●ステップ1(軽症間欠型):
喘鳴、咳、呼吸困難が間欠的で短く、週1~2回おきる。
夜間症状は月1~2回
ピークフロー値は自己最良値の80%以上、日内変動率は20%以内●ステップ2(軽症持続型):
症状が週2回以上、月2回以上日常生活や睡眠が妨げられる
夜間症状は月2回以上
ピークフロー値は自己最良値の70~80%、変動率は20~30%●ステップ3(中等症持続型):
症状は慢性的、週1回以上日常生活や睡眠が妨げられる
夜間症状は週1回以上、吸入β刺激薬の頓用が毎日必要
ピークフロー値は自己最良値の60~70%、変動率は30%以上●ステップ4(重症持続型):
症状が持続、しばしば増悪、日常生活が制限され夜間症状も頻回
ピークフロー値は自己最良値の60%未満、変動率は30%以上
※ 日内変動率とは、ピークフロー値の変動する割合のことで、大きいほど症状が不安定。
[参考] http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/02/contents_03.html#3 リウマチ・アレルギー情報センター
ピークフローメーターを使って朝と晩にそれぞれ三度ピークフロー値を測定し、そのそれぞれで一番大きな値を測定値としてください。立っている状態で測定し、薬を服用した状態ではかるならこれから常にその状態で測定してください。
もちろん服用していない状態で測るのならこれからもそうしてくださいね。測定というのはなるべく同じ条件下で測ることに意味があります。ダイエットで体重を測るときと同じですね。
さて、測定できたピークフロー値を元にして自己最良値というものを定義しておきましょう。詳細は上記URLにあります。ピークフロー値が自己最良値の50パーセントを下回った場合、緊急事態なので病院へすぐにかかりましょう。命にかかわることがあります。
上記リンクにある、コントロール不十分、あるいはコントロール不良にあてはまる場合は、まずは処方薬を使ってください。コントロール不良についてはお医者さんに相談することが必要です。
処方薬として、ストメリンD、メプチンエアーなどと呼ばれる吸入β2刺激薬というものがあります。こちらは気管支を広げることで喘息の発作が起きた時にすぐに呼吸が楽になる吸入薬です。使っても改善しない場合はお医者さんにかかってください。命に関わるほどの呼吸困難があれば迷わず救急車を呼びましょう。
薬がないときはどうするの?
薬以外の対処として、
- 湯気を吸ったり
- 痰を吐き出す
- ハーブティーを飲む
というような対処法がありますが、苦しければ迷わずに病院へ行ってくださいね。発作が起きたら基本的には薬に頼ること以外で発作を収める、ということは難しいです。あくまでも応急処置的な対処になります。無理は禁物です。
喘息の発作を未然に予防する方法
完全に予防できる、というわけではありませんが、原因で述べたように喘息というのは基本的に汚い環境で起こりやすくなります。
なので、お家で空気清浄機を用意したり、家族の方や喘息持ちの本人の方もタバコを控えたりすることで発作を予防できるでしょう。加湿器で喉が乾く状況を作らないことも重要となります。また、喘息の方は喉に優しくない食べ物や飲み物を飲むことは控えておいたほうが喉が落ち着くことでしょう。
参考:冬アレルギーって何?冬になると酷くなるアレルギーはたくさんある?!
喘息はアレルギー反応の一種ですから、アレルギーを起こす原因となる物質にあまり近づかないことも抑えておくべきポイントです。スポーツが原因で発作を引き起こす喘息もあるのでどの程度のスポーツなら許容範囲にあるかお医者さんに確認しておきましょう。
精神的なストレスが引き金になることもあるのでなるべくストレスのない生活を心がけたいですね。生活習慣は精神状態に直結しますからそちらも合わせて確認しておきましょう。
喘息の発症率と原因
日本においては子供のうち5-7パーセント、大人で3-5パーセントが喘息にかかっていると言われています。人数にして合計で400万人いるとも言われています。
喘息にかかる原因として、ダニやハウスダスト、ペットの毛やフケ、花粉やカビという自然的な要素に加えて、タバコや、薬、風邪や感染症、汚れた空気などの人間的な要素が関係していて、いくらかが複合することで気管支に炎症をおこし、喘息を発症、という形になることが多いようです。
意外な原因ですが、綺麗すぎる環境が引き起こす、という話もあります。喘息の発作が起こりやすいのは、一日のうち夜から朝にかけて、季節の変わり目のように、気温の差が激しい時で、そのほかにも、ストレスが加わったり、疲れている時なども起こります。発作を起こす原因物質に触れた時にも発作が起きます。
まとめ
今回は喘息の対処法についてまとめました。ピークフローメーターという手軽に喘息の症状の度合いが測れるものがあるので有効活用しましょう。
生活環境を整えることで発作が起きる減らすことができるので工夫しましょう。もし、発作が起きてしまったら薬でうまく対処することがポイントとなります。