うつ病は心の問題だから食事なんて関係ない。そんな風に思っていませんか?
食事がすべてではないという面ももちろんあるのですが、食事はうつ病を改善していくためにとても重要な要素なのです。
今回は良い食事と悪い食事を例に出して考えていきます。一人暮らしでもできる食生活の改善に挑戦しませんか?
うつ病は食事と深いかかわりがある?
うつ病というとストレスと関係があるというイメージを持っている方が多いかもしれませんね。でも、それだけではないという面もあるのです。体とも切っても切り離せないので、ぜひ食事にも注目してうつ病を改善してくことが大切になります。
特に、食事の大切さは分かっていても一人暮らしの場合などは、主食中心の単品メニューになってしまうこともありますね。でも、主食だけだとうつ病を改善していくために最適な食事とはいえないのです。では、うつ病のときの食事にはどのように気を付けていったらよいのでしょうか。
うつ病を改善するための食事で意識すべきポイントは、
- タンパク質は常に忘れずに
- 余裕があればビタミン・ミネラルを意識
- 血糖値を上げにくい食事を
とりあえずこの3つを覚えておくとよいでしょう。
まず一つ目のタンパク質についてです。タンパク質は体内で分解されてアミノ酸になります。このアミノ酸が神経伝達物質を作ってくれます。神経伝達物質が「材料不足」になってしまわないように、毎食タンパク質を摂るのがおすすめです。
そして、脳のためにはビタミンとミネラルも欠かせません。特にビタミンCは体の中に溜めておくことができません。これだけは毎日摂るのが大切です。熱に弱いので加熱しない生野菜の状態、果物で摂るのがおすすですよ。
一人暮らしでたくさんの野菜や果物を買うことが難しいと感じたら、マルチビタミン・ミネラルというようなサプリメントを補助的に使うのも選択肢の一つです。日本人の体を考えて作られているので、国産のものがおすすめになります。
そして、最後になりますが血糖値の乱高下はかなりうつ病に悪影響を与えます。甘いものを食べると一瞬すごく幸せな気分になりませんか?それは血糖値が急上昇したからです。でも、しばらく経つとその効果が切れてきてかえってイライラしてしまったりすることもあります。
でも甘いものがすべてダメ、主食系もダメ、ということでは厳しすぎるかもしれませんね。食べるときには、先に繊維の多いものを食べたり、食事の一番最後に甘いものを食べるなどの工夫で乗り切っていきましょう。
このように気分は食事から大きな影響を受けますから、毎日の食事を大切にすることはとても重要なのですね。
どんな食事と生活習慣がベスト?
では、具体的に一人暮らしならどんな食事メニューにしたらよいのか、生活面で気を付けることと一緒にご紹介します。
納豆ご飯と果物
これならタンパク質とビタミンなどがまとめて摂れますし、ほとんど調理しなくてもOKなのでとても楽チンですね。果物は簡単に用意ができて、栄養面でも優れているキウイやバナナが特におすすめになります。
普通の納豆ご飯に飽きてきたら、ツナ缶をトッピングするなど「合いそう」と思う食材も入れてみるとよいでしょう。納豆が苦手という方は、お豆腐と明太子、海苔でヘルシーどんぶりもおすすめです。お醤油・ごま油でもっと美味しくなりますよ。
しゃぶしゃぶサラダ
このメニューなら無理なくお肉と野菜が摂れるので、栄養バランスが整いやすいですね。
ご飯を添えても良いですし、麺類に乗せてめんつゆでいただくと一品で完結してとても簡単なのに栄養が摂れる優秀なメニューになりますよ。
とりあえず、ちくわ・かまぼこなど
サラダと一緒に食べてもそのまま食べてもOKな練り物系はタンパク質の補給に役立ちます。うつ病になると食事の支度すら面倒で辛く感じることもしばしばですが、「最近タンパク質不足だな」と思ったらこれらを思い出してみてくださいね。
ご飯を自炊しなくては、と思うと精神的な負担も大きくなってしまう場合があります。自分では茹でる・さっと焼くなどの簡単な調理をするくらいにして、後は上手に市販品を頼ってよいのです。
無理をしすぎずに、少しずつ食事が改善できるように工夫していきましょう。
これらの食事に加えて朝型生活を心がけ、できれば軽い運動を続けるのがうつ病を治していくためにおすすめです。日光やリズム運動は気分を安定させる物質であるセロトニンを自然に増やしてくれるからです。
参考:大学生はうつ病になりやすい?なった時の正しい行動・過ごし方
眠れない日もなるべくお布団には早く入ることを心がけるのがベストです。
悪い食事とやっちゃダメなことは?
悪い食事とは、先ほどの気を付けるポイントの逆をいっている食事のことです。具体的には、
- タンパク質が少なすぎる
- ビタミン・ミネラルがあまり摂れない
- 血糖値を上げやすい
こういった食品・食事のことです。ファストフードだけで食事を済ませてしまうとこういった状態になりがちなので注意が必要です。でも、ファストフードがあまりよくないからといってどうしても食べたい時にまで我慢しなくてOKです。週に1回程度なら許容範囲だと思って楽しんで食べてくださいね。
また、自炊している場合にも陥りがちなのが「ご飯の友」オンリーの食事です。ふりかけご飯、つくだ煮などとても美味しいのですが、他のタンパク質をもっと豊富に含んでいる食品も添えると心と体のメンテナンスになりますよ。
ビタミン・ミネラルを摂るのに調理の手間も少なくおすすめなのが、
- ミニトマト
- ブロッコリースプラウト
- かいわれ大根
- 果物類
です。野菜不足を感じた時に、お買い物リストに入れてみてください。
血糖値を上げてしまう食品とは、ずばり糖質の多い食品です。食べてはいけないとまでは言いませんが、主食系を先に食べることや空きっ腹で甘いものを食べることはやめたほうが賢明です。
生活の面でおすすめできないのが、寝る直前のパソコン・ゲーム・スマホです。ついリラックスタイムにやってしまいがちですが、寝つきを悪くしてしまい夜型生活になってしまう要因の一つになり得ます。最低でもベッド・お布団に入ってからはやらないと決めてしまうといいかもしれません。
まとめ
うつ病と食事には深い関係があります。
- タンパク質・ビタミン・ミネラルを意識して摂る
- なるべく調理の手間のない食材を選ぶ
- 血糖値を上げ下げさせすぎない
これらを意識して食事を改善していきましょう。
慣れてくると食材の自分に合った選び方も分かってきます。無理のない範囲で自炊と市販品を組み合わせて食事の質を高めていけるとよいですね。