社会人になったら一度は経験したい一人暮らしですが、憧れだけでは暮らしは成り立たず、生活していけるかシッカリと算段しなくてはなりません。
一人暮らしの全国平均家賃は65000円となっていますが、首都圏では70000円、東海地区では54000円など地域によって10000~15000円以上も差があります。
そのため、基準はあくまでも収入との比率で、家賃はお給料の手取り額の1/3までなら暮らしが成り立つと言われていますが、中身がわからないと不安ですね。
そこで今回は、社会人の一人暮らしはどれくらいの生活費がかかるのか詳しくまとめました。
社会人の一人暮らしはどれくらい生活費がかかるのか?
家賃は手取り額の1/3まで、と言う事なので、首都圏では210000円、東海地区では162000円が一人暮らしが成り立つ平均手取り額と言うことになります。
これは、家賃だけではなく物価が関係していますが、携帯料金などのように全国的に差がない料金もたくさんあるので地方に行くほど1/3の上限ギリギリだと苦しくなってしまうかもしれません。
参考:一人暮らしの生活費はどのくらい必要?女性が気を付けるべき点は?
一人暮らしをするために必要な生活費にはどのような費用が含まれているのでしょうか。
- 家賃
- 水道光熱費
- 携帯電話料金
- 食費
- 貯蓄
- 保険(生命保険、傷害保険)
- 交際費
- お小遣い
毎月決まってかかる費用は1~6までで、のこりが7.8と言うことになります。
一人暮らしの生活費を全国平均値で確認してみよう!
1.家賃
一人暮らしの全国平均家賃は65000円です。
2.水道光熱費
水道代は、2か月に1回の支払いですので、支払い忘れのないように気を付けなくてはなりません。水道代は季節で使用量に違いが出ます。夏は頻繁にシャワーを使ったり、洗濯する回数も増えます。植物を育てている人は、水やりの量や回数も増えますね。
水道代の全国平均は、月額2500~3000円なので支払い月は倍額を準備することになります。電気代の平均は4000円。ガス代は都市ガスとプロパンガスで大きく差が出ます。
- プロパンガス
冬場は8500円、夏場は4000円と倍以上の差があります。プロパンガスは自由価格なので、会社によって料金に違いがあります。また冬場に高くなるのは、温めるために大量のガスが使われるためで、お風呂のお湯張りをした場合などは40℃程度のお風呂を沸かすためにどんどん料金が上がって行きます。
- 都市ガス
冬場は4000円、夏場は2500円です。これだけプロパンガスとの料金に差がつくとぜひ都市ガスの物件を見つけたいものですが、都市ガスのガス管は都心部や駅周辺に集中して整備されているため、必然的に家賃が高めになります。
ランニングコストを考えると、節約できるガス代を我慢する方が、固定家賃を上げるより無理がないかもしれません。
3.携帯電話料金
こちらの平均は、7000~8000円と言うところです。自宅にネット回線をひいている場合、携帯料金と合わせて13000~15000円ほどかかりますが、WiMAXを利用するとネット回線とパケット通信料が不要になり両方で7000~8000円にすることができます。
ネット回線をひく場合は、自分の利用状況を考えて節約できる方法を選ぶようにしましょう。
4.食費
食費については、キッチリ自炊派とお惣菜派、外食派などでかなり違いが出ます。平均では30000~35000円ですが、30000円にするには、一日1000円以下に抑えなくてはなりません。
ランチと夕食を購入したり外食で済ませていると、厳しいかもしれませんね。かと言って、毎日激安のどんぶり物ばかり食べていると、あっという間に成人病になってしまいますので要注意です。
自炊はお米や調味料を買う時に、まとめて出費がありますが、お弁当を持参できるとさらに効率良く食材を使い回せるため、月に30000円以下の食費で抑えることは十分可能です。
5.貯蓄
20代の一人暮らしでは、遊びや趣味にお金を使ってしまい、なかなか貯金に回すお金がないと言う人もいます。でも、いつまでもそうは言っていられません。
月額2万円の定額貯金で年間24万円、10年で240万円の貯蓄が可能です。会社の財形貯蓄を利用したり、お給料が出たら、まず定期口座に振り込むなど、意識をかえるだけで貯金していく事ができます。
6.保険(生命保険、損害保険)
保険は若ければ若いほど掛け金が安くなります。当然、病気や死亡のリスクが低いと考えられるからですが、それは保険会社が考えることで、自分も一緒になってリスクが低いと考えてはいけません。
一人暮らしの場合、自分が怪我や病気で入院したら、とたんに生活費が入らなくなってしまいます。「入院していたので家賃は勘弁してください」と言いたいところですが、そうもいきませんね。
そのため、お見舞金付き医療保険や最低でも日額1万円の給付保険に入っておくと、多少安心できます。そうすると高額医療制度があるので、保険料すべてが入院費で無くなることはなく、残りを生活費に充てる事ができます。
保険は考え方が色々あるので、掛け捨ての低額のものから払い戻し金のあるような終身保険など、金額に差がありますが、5000~8000円が妥当と言えます。
7.8 交際費、お小遣い
交際費とお小遣いは同じじゃないの?と思いますが、違うのです。お小遣いは自分だけのために使えるお金ですが、交際費は相手あっての出費です。
若いうちは結婚式に立て続けに呼ばれることもあり、そのたびにお祝いや二次会、関係費で30000~50000円ほど出費してしまいます。また、友達と旅行へ行くような準備金も交際費として考えておきましょう。
そのたびに、貯蓄を切り崩してしまうとあっという間に「貯蓄¥0」です。毎月1万円程度は交際費だと考えて、貯金とは別に残しておくようにしましょう。
社会人の一人暮らしの生活費をシミュレーションしてみよう!
家賃平均が65000円なので、その3倍の手取り額を想定して、シミュレーションしてみましょう。生活費はすべて平均値で計算しています。
定額支出
項目 | 金額 |
家賃 | 65,000 |
水道光熱費 | 11,000 |
携帯料金 | 7,500 |
食費 | 30,000 |
貯蓄 | 20,000 |
生命保険 | 6,500 |
合計 | 140,000 |
そして、家賃65000円の3倍である収入195000円から定額支出を差し引いた残金が今月自由に使えるお金ということになります。
収入(手取り) | 195,000 |
定額支出 | -140,000 |
交際費・お小遣い | 55,000 |
なるべく55000円から10000円程度を交際費として残す努力をしておくと、いざという時貯蓄を崩したり、借金をすることなく参加することができます。
とは言っても、お小遣い45000円では贅沢は出来ませんね。友達との飲食や衣類を買ってしまったらすぐになくなってしまいます。そのため、抑えるのはやはり家賃と言うことになります。
また、車を所有したいと考えた場合は、ローンやガソリン代、保険料に車検費用などがかかり、やりくりは難しくなります。150万円の車を5年(60回払い)のローンで購入すると、利息を入れなくでも月々25000円の支払いです。
自動車保険と自賠責保険で年間におよそ5万円ほどかかり、2年に一度は車検があります。駐車場代も全国平均7000円ですが、首都圏では20000~30000円とかなり高額です。
参考:手取り20万で一人暮らし・車は持てる?維持費の費用は?
とても、このシミュレーションの状態では維持できるものではありませんね。
まとめ
社会人の一人暮らしでかかる生活費の平均は、家賃以外で75000円ほどです。家賃は手取り額の1/3が上限と言われていて、それだととりあえず生活は成り立ちますが、節約することは必要です。
一人暮らしに憧れる気持ちはありますが、自分の収入と支出を考えてから決断しないと、常にお金がなくてギリギリな生活に陥ってしまいます。安定した生活を目指すためには、若い時から先を見越して貯蓄や保険を継続することです。
手取り額の上限である1/3を家賃で取られてしまうと、車を持つことはとても無理な状況と言えます。出来る限り家賃を下げて、自炊を徹底する、副業を持つなどの努力を重ねないと難しいと言えます。
また、毎月の貯蓄は「溜まったら使うもの」ではありません。何かあるたびにちょくちょく崩していたら貯まりません。これは、大きく育てるためのお金と考えて、手をつけないようにしましょう。
そのためにも、交際費として少しづつでも別に残しておくと、そこから捻出することができますよ。
参考:東京で一人暮らしする場合の費用や生活費はどのくらいかかるの?